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一般消費者に対する注意事項

  1. 磁石を磁気テープ、フロッピーディスク、プリペイドカード、切符または電子時計に近づけると、磁気記録が破壊されたり、磁化されて使用できなくなることがあります。また、電子キーでカードや切符が使用できなくなることがありますので、電子キーとカードや切符を一緒にポケットに入れたりしないでください。
  2. 磁石を飲み込まないように注意してください。万一飲み込んだ場合には直ちに医師にご相談ください。お子さまの手の届くところに磁石を置かないでください。
  3. 金属に敏感に反応するアレルギー体質の方は、磁石に触れると皮膚が荒れたり、赤くなったりする場合があります。このような症状があらわれた場合には磁石に触れないでください。
  4. 一般の磁石では、磁石の成分が水に溶け出す場合がありますので、磁石に触れた水は絶対に飲まないでください。
  5. ペースメーカーなど電子医療機器を装着した人へ磁石を近づけることは大変危険です。医療機器の正常な作動を損なう恐れがあります。ご注意ください。
  6. 磁石は一般に割れやすいものです。その破片が目に入ったり、破片で怪我をする場合がありますので、ご注意ください。
  7. 磁石は吸着力が強いので、手を挟まれないようにご注意ください。

2.各種磁石に固有の注意事項

希土類磁石

  1. 使用環境により磁石の表面が酸化することがあり、酸化防止のためにメッキなどの表面処理が必要になります。特にネオジウム系では多くの場合表面処理が必要です。使用条件に合わせた表面処理を施した磁石をご使用ください。
  2. 希土類磁石の合金粉末は消防法で第二類(可燃性固体)第一種の危険物に指定されています。磁石の使用中の摩擦によって生じる微粉末は発火および着火の危険性がありますので、磁石粉末が発生する恐れのある使用は行わないでください。
  3. 希土類磁石の微粉は自然発火の危険性がありますので、お客様で加工される場合は、切り粉や研削粉は空気中に放置せず、必ず水を張った入れ物に保管してください。また、万一の発火に備え砂を用意しておいてください。発火したならば直ちに砂をかぶせて可燃物を遠ざけてください。
  4. 希土類磁石の中でもネオジウム系は、温度上昇に対する磁気特性の低下率が大きいものがありますので、設計に当たって十分ご注意ください。
  5. ネオジウム系磁石は、液体窒素温度付近以下では磁気特性が低下しますので、設計に当たって十分ご注意ください。
  6. 高温多湿の場所での保管は避けてください。

フェライト磁石

  1. 異方性フェライト磁石など、材質によっては低温で減磁するものがありますので注意が必要です。ご使用になる温度で必ずご確認ください。
  2. フェライト磁石は電装用などに多用されていますが、特に割れやすい材質であるため、十分な衝撃に耐えるような対策を行ってください。

ボンド磁石(ラバーマグネット/プラスチックマグネット)

  1. ボンド磁石をある温度以上に加熱すると、減磁、特性劣化、軟化、変形するものがありますので注意が必要です。使用可能温度については、弊社にご相談ください。
  2. ボンド磁石は、高温だけでなく温度を下げた場合でも脆化減少によって機械的強度が低下することがあります。使用温度を参照して設計を行ってください。
  3. ボンド磁石は、一般の磁石に比べて強度が弱く、ご使用に当たっては取扱いにご注意ください。
  4. 使用バインダー、塗装などに使用する有機物により腐食性ガスが発生する場合があります。事前に弊社にご相談のうえ、適切な材料を選択してください。
  5. 希土類系ボンド磁石は錆びやすい金属粉末を使用していますので、適切な表面処理(メッキや塗装など)が必要な場合があります。ご使用に当たっては予め弊社にご相談ください。
  6. ボンド磁石は、使用しているバインダーの種類によっては、吸湿や有機溶剤による膨潤現象によって寸法変化や機械的強度の低下を起すことがあります。予め弊社にご相談ください。
  7. ボンド磁石を空芯コイルを用いて着磁または脱磁をする場合は、着磁条件によっては磁石が加熱されることがあり、不用意に触ると火傷する恐れがあります。磁石の取扱いにご注意ください。
  8. ボンド磁石は、製造条件などによっては磁性粉末が脱落する恐れがあり、HDDなどで使用においては深刻な損害を与える危険性があります。防錆上は必要なくても表面処理が施されたものをご使用ください。
  9. ボンド磁石をヨークなどに接着加工する場合は、樹脂の種類や接着面の状況によって目的の接着強度が得られないことがあります。ご使用になる接着剤で必ずご確認ください。